GRE |
●総括-Overview- “generalテストのVerbal、Analytical WritingはTOEFLの延長線上、Quantitativeは少し訓練が必要。Subjectテストはかなり訓練が必要。” ほとんどの大学院にはGREのgneralテストが課せられると思いますが、これは向こうの学生が大学卒業レベルの英語力(Verbal)、基本的な数学力(Quantitative)、分析力と文章力(Analitycal Writing)を備えているかというのを見るテストです。従って、VerbalとAnalyticalは留学生にとってはとても難しいです。向こうの教授もそれを分かっているから、ある程度のレベルに達していればいいと思います。僕のスコアや他の人のスコアを目安にしてください。 僕の持ち点は、 Verbal :400/800(31%BELOW) Quantitative :790/800(90%BELOW) Analytical :3.0/6.0(07%BELOW) GREのSubjectテストはPHYSICSを受ける必要があったのですが、 PHYSICS :570/990(29%BELOW) でした。□%BELOWというのは、受験者数全体のどの辺の位置にいるか示すもので、□%の人がそのスコアより低いスコアをとったということです。 こうやって見ると、GeneralのQuantitativeだけはよいですが、特に専門となるPhysicsのスコアが低いです。留学生のGPAは評価しにくいので、専門分野の評価はGREのSubjectテストが頼りになります。留学生が受かるためには、Physicsで800点以上が望ましいと聞いていたので、このスコアには絶望的なものを感じていました。 実際、現地の複数の教授にQuantitativeはStrongだが、PhysicsはWeakだと言われました。つまり、Quantitativeのスコアは合否にプラスに働くが、Physicsはマイナス要素だと言うことでした。VerbalやAnalytical Writingについては向こうの教授は特に触れませんでした。留学生の英語力はTOEFLで評価するのかもしれません。ただ、これらの話は理系と文系で話は変わってくるはずです。 ●Generalテスト 教材は、 「大学院留学GREテスト 完全攻略」(アルク) 「HOW TO PREPARE FOR THE GRE TEST」(BARRON’S) を使いました。使ってみた感想は、アルクの方は日本語なので読みやすかったのですが、内容は薄いです。BARRON’Sは量が豊富で充実していました。活用しきれなかったくらいです。特に、Prefix・Suffix(接頭・接尾辞)などの意味と用例が載っていたので勉強になりました。 Verbalは、いかに語彙力を増やすかにかかっていると思います。BARRON’Sの本に覚えておくべき必須単語のリストが載っているのですが、半端なく量が多い!僕も必死で覚えようと思いましたが、TOEFLの勉強ばかりしていたので、Veabalにはあまり手が及ばず、結局中途半端なままテストを迎えました。だから、TOEFLの点(240/300)がGREに反映されているのではと思います。 Quantitativeは、日本人にとっては楽だと思います。武器とするべく、満点を目指してください。数十語の数学用語を覚えて問題文の言い回しに慣れれば、後は簡単なはずです。問題のレベルは日本の中学・高校生レベルです。ただ、スピードが要求されます。選択問題だと言っても、いちいち選択肢を見て考えているレベルでは満点は望めません。正確を期するために、自分で先に答えを出してそれを選択肢から選ぶようにしてください。その上で、選択肢を利用した方が手っ取り早く答えられそうだ、と感じた場合はそれもありだと思いますが、選択肢に惑わされる危険があります。45分の試験時間に28問出題されるので、平均1問1分半です。1分半の間に英文を理解して、解答方法を探し、計算して答えなければなりません。修羅場です。 僕の感覚では、半分以上の問題で瞬時に解答方法が分かりました。残りのいくつかはしばらく考えなければなりませんでした。そういう問題は必ず出てくるので、簡単な問題は早く済ませてややこしい問題のために余裕を持たせたいところです。スキップして、時間が余ったら戻るということはできません。 経験を積んで、引っかかりやすいポイントを抑え、数学のセンスを自然に身につけていってください。 Analytical Writing用に 「GRE CAT Answers to the Real Essay Questions」(THOMSON ARCO) という本を買いましたが、結局TOEFLと同じで模範解答を眺めるより、自分の真の実力をつける練習をした方がよいと思います。というか、そうしないと太刀打ちできません。 ●Subject Test GREのSubj ectテストは、専門分野によって要求される科目が異なり、受けなくていい場合もあります。Strongly recommendedとなっている場合は受けておいた方がよいと思います。 このテストについては、それこそ付け焼刃の勉強では歯が立ちません。 物理のテストを元にしか言及できませんが、範囲がとても広く、ほぼ全分野が問われました。僕の場合、ある分野は全くやったことがなかったので、基本的な問題さえ答えることができませんでした。 そして問題数が多い。170分で100問です。しゃれになりません。問題の難易度は高いという訳ではありませんが、解く時間のことを考えるとかなりハードです。スピードが要求されるということは、その分野について深く理解している必要があるということです。相当訓練が必要です。 教材は洋書で何冊かありますが、しっかり見極めてください。僕の使っていたのは 「GRE PHYSICS TEST」(REA) というものでしたが、本番の問題の内容・質とは全く異なっていました。やってもあまり効果がなかったのでは?と思うくらいです。GREの公式HPでダウンロードできる過去問や、テストの予約をすると届く過去問を入念に解いて、それを元にして勉強を進めていくことをお薦めします。その時は特にGRE向けの問題集でなくても良いと思います。日本の教科書でもいいでしょう。 ところで、Subjectテストの採点方法はユニークです。5拓問題なのですが、間違えた問題数の1/4が正解した問題数から引かれます。例えば、100問中60問正解して40問間違えると、40/4=10が正解数60から引かれて60−10=50がRaw Scoreとなります。これは、100問中50問正解して50問に答えなかった人と同じです。つまり、全く検討がつかない場合、その問題は飛ばしても、無理に選択肢を選んでも損得はないということになります。当てずっぽうに5択を選ぶとスコアは上がるかもしれませんが、下がる可能性もあります。しかし、持っている知識を利用して5択を4択や3択にできれば、その中からあてずっぽうに選んでも、確率的にはスコアは上がります。なかなか考えられていますよね。実力が問われます。 |
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